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Oracle Support Rewards プログラム :本当に年間消費額を削減できているのか?

SoftwareOne blog editorial team
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今日のパブリック クラウド サービスでは、Amazon社とMicrosoft社が圧倒的なシェアを獲得しており、Oracle社は後塵を拝していますが、それでもNo.1になるために努力をしています。問題は、Oracle社が競合他社よりも多くの市場シェアを獲得するために何ができるかということです。

Oracle社は先日、DatabaseおよびMiddleware (テクノロジープログラム)の年間サポート費用をゼロにすることができる「Oracle Support Rewardsプログラム」を発表しました。この記事では、Oracle Support Rewardsプログラムがどのようなものかをご紹介します。

典型的な課題は何ですか?

年間サポート料の値上げ

これまでお客様は、Oracle DatabaseおよびMiddleware ProgramのためにOracleのライセンスを購入していました。年間サポート料は、お支払いいただいた純ライセンス料の22%が標準的なものでした。この年間サポート料は、原則、毎年値上がりしていました。歴史的に見て、この年間インフレ率は前年比で3~4%でしたが、今日では国によってはサポート更新時に前年比で6%の増加も見られます。そして、今後はさらに上昇していくことが予想されます。

シェルフウェア ライセンス:

以前は、Oracle Databaseおよび/またはMiddleware ProgramのためにOracle社のライセンスを購入していました。しかし、時間の経過とともに必要なライセンスが変化したため、サポート契約の中に使用していないライセンスが含まれていることがほとんどです。未使用のライセンスのサポートを解約するとOracle社の"repricing"ポリシーが適用されサポート料金が再計算されますが、ほとんどの場合、解約してもコスト削減につながらないため、致し方なくすべてのライセンス(シェルフウェア ライセンスを含む)のサポートを更新しているケースがほとんどでしょう。

つまり年間のサポート料金は、未使用のライセンス分のサポート料金が含まれ、更に年々上昇していき、それが多くのユーザーの不満にもなっています。

Support Rewardプログラムとは何ですか?

このプログラムの目的は、お客様のためにさらなる価値を創造することです。少なくともOracle社はそう位置づけていますが、実のところはOracle Cloud Infrastructure (OCI)サービスの収益を上げるためのプログラムとなっています。

このプログラムは、サポート契約が有効なDatabaseまたはMiddleware (テクノロジー)ライセンスをお持ちで、OCIサービスを購入する意思のあるOracle社のお客様であれば、誰でも利用することができます。

  • IDatabaseおよび/またはMiddleware programのUnlimited License Agreement(ULA)をお持ちのお客様は、33%のリワードレートが、
  • Databaseおよび/またはMiddleware programのUnlimited License Agreement(ULA)をお持ちでない方は、25%のリワードレートが適用されます。

実際にはどのような仕組みなのでしょうか?

ここでは、2つの例を見てみましょう。

例1:

  • 無制限ライセンス契約(ULA)を締結していない
  • オンプレミスのテクノロジープログラムの年間サポート費用が約1億円(100万ドル)である
  • OCIサービスを分、利用したと考えている

結論 :約2億円(200万ドル)分のOCIサービスを利用することにより、その25%の約5,500万円(50万ドル)がリワードとして得られ、それがオンプレミスのテクノロジープログラムの年間サポート費用に充当されることから、Database および Middleware programの年間サポート費用は100万ドルから50万ドルに削減されます。しかしオンプレミスのサポートとOCIの合計費用は100万ドルから約2億7千万円(250万ドル)に増加します。

例2:

  • 無制限ライセンス契約(ULA)を締結している
  • オンプレミスのテクノロジープログラムの年間サポート費用は約1億円(100万ドル)である
  • OCIサービスを約4億円(400万ドル)分、利用したいと考えている

結論: テクノロジープログラムの年間サポート費用は、OCIサービスへの投資額の33%分削減されます(約4億円(400万ドル)の33%=1億4千万円(1.3百万ドル))。DatabaseおよびMiddleware programの年間サポート費用はゼロ(1.0百万ドル – 1.3百万ドル = 0)になります(サポート費用はマイナス(返金)にはならないことに注意してください)が、オンプレミスのサポートとOCIの合計費用は約1億円(100万ドル)から約4億円(400万ドル)になります。

どのような制限がありますか?

プレミアサポートの更新のみ

Oracle Support Rewardsプログラムは、プレミアサポートの更新にのみ使用できます。 つまり、特典はプレミアサポートの最初の年には適用されず(通常、OCIは、オンプレミスライセンスの最初の購入時に合わせて購入されるケースが多いため)、他のサポートサービス(拡張サポート、高度なカスタマーサポートなど)やサポート料金にかかる税金には充当できません。

OCIのお客様

Oracle Support Rewardsプログラムは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)サービスをすでに購入している場合に使用できますが、OCI注文を更新する場合、または追加のOCIサービスを購入する場合に限ります。 すでにOCIサービスを購入している場合(たとえば、オンプレミスライセンスの割引を増やすために過去にクラウドサービスを購入した場合など)、このプログラムは適用されません。

さらに:

  • 既存の OCI のお客様が標準ボリュームディスカウントよりも高いディスカウントを受けている場合、新しい OCI の注文が行われると、Oracle社はお客様を低い標準ボリュームディスカウントに変更します。
  • 既存のお客様が標準ボリュームディスカウントよりも低いディスカウントを受けていた場合、新しい OCI 注文の際に、Oracle社はその低いディスカウントを変更しません。

ULA 2 Cloud

ここ数年の間に、ULA 2 Cloud契約を締結されたユーザーもいるかもしれません。しかし、Oracle Support RewardsプログラムをULA 2Cloud契約と組み合わせて使用することはできません。ULA 2 Cloud契約を締結せずに新しいOCI注文を行う意思がある場合のみ、Support Rewards プログラムに登録することができます。

結論

Oracle Support Rewardsプログラム は、主にOracle社が OCI サービスの収益を上げるために導入した新しいインセンティブ プログラムです。このオプションは、Oracle社のOCIサービスへの追加投資を惜しまず、さまざまな制限が受け入れ可能であれば、さらに検討すべき興味深いプログラムです。

しかし、Oracle DatabaseおよびMiddlewareテクノロジープログラムに対する既存の年間サポートを削減したい場合、OCIサービスへの投資を望まないのであれば、年間の定期的なサポート費用を削減するための選択肢は、他にも色々あることを覚えておいてください。

SoftwareONEのOracleアドバイザリサービスは、Oracleのサポートやクラウドサービスへの定期的な追加投資を行うことなく、年間サポートインデックスの削減、シェルフウェア ライセンスの年間サポートの削減、コンプライアンス上の地位の維持を可能にします。

当社のグローバルな専門家チームへのご相談をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。SoftwareONEは、お客様が求めている結果が得られるよう支援いたします。お客様の成功は当社の成功でもあります。

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Oracleへの支出を最適化し、コンプライアンスを維持する

Oracleのライセンスに関しては、常に最適化の余地があります。OCIに投資するか、オンプレミスライセンスを継続するかに関わらず、SoftwareONEの専門知識はお客様をサポートします。

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